最終日

 連れ合いのマッサージは昼からなので、午前中にナイキタウンに行き、運動靴を買う事にした。ホテルから歩いて15分ほど。今回泊まったホテル、オハナ・イーストは実に便利な所にある。
 到着した時間は少し早かったので、しばし、前で待つ。

 堂々たるナイキの建物。3階建てだったかな?
 ちょっと自信ない。
 ヨガがはやっているとは聞いていたが、マネキンまでヨガをして
いた。
 展示品にサイズが無い場合、店員さんに言うと、このエレベーター
で商品が降りてくる。
 ちなみに、僕が靴を頼んだとき、小さいと思ったのか、頼んだサイズと
もうひとつ、大きなサイズが降りてきた。結局、ひとつ大きなサイズが
ちょうどだった。
 息子が頼んだときは、頼んだサイズだけが降りてきた。
 この店員さん、なかなか大したものである。ただ、結構、日本語で
話すので、つい油断して日本語で答えていると、所々、わからない
ようだった。結局、日本語で質問されて、英語で答えているという、
横から見ていると、ちょっとおかしな風景だったろう。



 買い物が済むと、「ラーメンが食べたい」という息子の意見を採用し、ワイキキ・ショッピングプラザの地下にあるラーメン屋、「きわみ」に行った。

 塩ラーメンにチャーシュー、コーン、バターををトッピング
する。お昼だったので、チャーシューご飯がフリーでついて
来た。(左に置いてあるご飯)
 ここのラーメンはなかなかおいしかった。



 昼食が済むと、連れ合いはマッサージへ。僕と息子とお義父さんは荷物を置きに一度、ホテルへ帰ることにした。

 ホテルの近くまで帰ってくると、帽子をかぶったアメリカ人(だと思うが)の青年が日本語で声をかけてきた。制服らしきものを着ていたので、何かなと思うと、「あなた、ヒゲ剃ってない・・・・」などといいながら、「ボランティアでこういう活動をしている。これ、警告。」と言ってシールを渡してきた。見ると結構、ふざけた図柄で、「?」と思うと、笑いながら、「ジョーク、アメリカンジョークね。ビックリした?」と笑いながら握手をしてきた。その後、「私、いろんな人の名前、集めてる。ここに名前と住所を書いて下さい。」とボードに挟んだ紙を出してきた。「みんな、こんな風に書いてくれてる。」と僕の前に差し出してくる。僕は、パリでの出来事が頭によぎり、紙の上に書かれた文字に目を走らせる。案の定、名前と住所を書いた列の最後に10とか35とかの数字が書かれていた。「ごめん、これは書かない。」と言うと、少し残念そうな顔をしたが、あっさりと、バイバイした。

 ホテルに荷物を置くと、一休みするお義父さんを残し、息子と二人でワイキキ・ショッピングプラザの道路向かいにある「ロイヤル・ハワイアン・ショッピングセンター」へと向かう。目当てはここのハイビスカス・コートの4階にある「ロイヤル・ハワイアン・シューティング・クラブ」である。JCBプラザで教えてもらった射撃場だ。ショッピングセンターはあいにく改装中で、ほとんどの所は立ち入りが出来ない。ベニヤ板でふさがれた通路の間を通って、エレベーターで4階に上がる。シューティング・クラブの受付に行くと、「すいません、今、いっぱいで、13時半からになるんですが・・・」との事。時間を見ると12時半。連れ合いのマッサージが終わる時間が13時半頃なので、一瞬迷ったが、まあ、マッサージが終わってからもスパに入るだろうし、せっかくだからと申し込んだ。トレーナーが付く65ドルのコースを申し込もうと内容を聞くと、22口径のリボルバー、オートマチック、ライフルだとの事。タイで38口径と45口径を撃った経験から、22口径ではほとんど反動が無いだろう事が想像できた。しかし、息子には、僕がタイで感じた、引き金を引く時の怖さを体験して欲しかった。22口径では単に撃っただけになってしまうかも知れないと思い、息子には22口径以外に45口径のオートマチック、マグナム357までがセットになっている96ドルのコースを体験させる事にした。

 申し込みを済ませ、13時半まで時間をつぶすべく、ショッピングセンターから出る。考えてみれば、ワイキキに来ていながら、一度もビーチに行っていない。そこで、ビーチの様子を見に行くことにした。

 正直、ビックリした。人、人、人・・・・。日本の海岸と変わら
ない。ビーチ沿いのホテルはプライベートなスペースを持って
いるが、そのスペースも一杯だ。マウイのビーチにあまり
人がいなかったのは、単純にマウイにいる人が少なかった
のだ。
 しかし、このビーチを、カメラを提げて歩いていくのは、
かなり場違いな感じがした。



 ビーチ、街中をぶらぶらし、時間が来たのでシューティング・クラブに戻った。

 誓約書にサインをして、美人のトレーナーに説明を聞く。セキュリティー上の都合により、中では一切、写真が撮れないとの事で、銃を持った写真を先に撮る。そして射撃場に入った。

 さすがアメリカと言おうか、タイとは全然違う。タイの方は旅行記に写真があるので、見てもらえればわかる。ここ、ロイヤル・ハワイアン・シューティング・クラブの射撃場は、射撃をするブースが仕切られており、銃が4本のワイヤーでつながれている。銃口が手前に向かないようになっているのだ。僕達はメガネをかけていたため、そのままだったが、メガネをかけていない人は、飛び散った火薬カスで目を痛めないように、防護メガネをかける。

 すでにセットされている銃を順番に撃っていく。リボルバー、オートマチック、ライフル。ブースの横にあるボタンを押すと、奥にある的が手前にくるようになっている。僕がライフルを撃っていると、隣で撃っていた息子が先に終わり、的を回収したトレーナーが、「んっ?」という顔をして、もう一つ向こうの的を手前に引き寄せて確認をしている。そして、「半分、お父さんの的を撃ってるよ。」と言った。20発撃ったのだが、息子の的には10発しか後が無かった。10発、外れたという事もなきにしもあらずだが、僕が撃ち終わって的を回収すると、中央あたりが完全に無くなっていた。どうやらこのあたりにみんな、命中したらしい。

 この後、息子は45口径とマグナムを撃った。45口径は6発中3発、マグナムは1発も当たらなかった。予想通り、口径が大きくなると、反動も大きくなり、引き金を引くのが怖かったという。単に銃を撃って、楽しかったで終わって欲しくなかった僕のねらいは、一応、成功したようだ。

 日本において、銃に関しては間違った情報が結構、出回っているように思う。僕が小学生か中学生かの頃、「ドベールマン刑事」という漫画がはやった。この刑事はマグナムを使用しているのだが、別の刑事がそのマグナムを撃って、反動で吹っ飛ばされて両肩が外れた、というものがあった。その他にも、素人が銃を撃てば、3m先の的にも当たらないとか、反動のすごさが結構、強調されていたように思う。しかし、実際には22口径のリボルバーであれば、10m離れた直径50cm程の的の中にほとんど命中したのである。
 銃器の善し悪しを論じる気は無いが、正確な事をちゃんと知る必要があると思う。その意味で、今回、息子がやりたいと言ったのはいい機会だったと思う。

 射撃場から出て来て受付に戻ると、入る前に撮った写真が出来ていた。受付の女の子が僕達の撃った的を見て、「真ん中に当たっているものもありますし、写真と的を額に入れて飾れるようにしますか?」と聞いてきた。最初に案内しないのは、上手な的が無ければ出来ないかららしい。息子が欲しいというので、まあ、記念にと額に入れて貰った。
 受付の女の子が額を作りながら突然、「関西の方ですか?」と聞いてきた。ちょっとビックリした。東京とかで言われた事はあるが、まさか、ハワイで聞かれるとは思わなかった。この女の子、和歌山の出身らしい。なるほど・・・・。



 ホテルに帰って一休みしていると、やがて連れ合いが帰ってきた。最後の食事はJCBプラザで予約して貰ったチャイナ・ガーデンでオマールにありつく予定である。
 その前に、晴れている日は近くのビーチで17時半頃からフラダンスをしているとJCBプラザで教えて貰っていたので、ビーチに出かける。まだ明るく、始まるまで時間があったが、すでに結構な見物人が座っていた。


 だんだん暗くなるなか、いよいよフラダンスが始まる。
 あたりも暗くなり、ダンスが続く。正直、フラダンスというのはもっと
激しいものだと思っていたのだが、そうではなく、すごく優雅なダンス
が舞台の上で繰り広げられた。



 レストランの予約時間が近づいてきたので、最後まで見ることは出来なかった。残念だが、途中で抜けてレストランへと向かう。

 ビルの2階にあるチャイナ・ガーデン。
 オマールを一匹注文する。刺身と焼きとがあるのだが、一匹を
半分ずつにしてもらえないか、聞いてみると、出来るが、量が
少なくなってしまいますよとの話。2匹注文できればいいのだが、
結構、高いので、ちょっと躊躇である。結局、半分ずつにして
もらった。
 写真は刺身。両方を比較すると、刺身の方がおいしかった。



 ハワイで最後のディナーを楽しみながら、今回の旅行の中で印象に残った事をいろいろ話し合った。息子と僕の一番はなんといってもスキューバーダイビングであった。楽しい時間はあっという間に過ぎ、ホテルまでブラブラと食後の散歩を楽しみながら帰る。
 明日の飛行機は午前10時7分発なので、7時半頃には出なくてはいけない。ナイキの靴等、結構かさばる物を買ったため、四苦八苦しながら荷造りをする。
 さて、明日は帰国の日だ。(が・・・・?)


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